XR・3D

WebARコンテンツの開発費用はいくら?2026年の相場と選び方

投稿日 2026年8月12日

近年、ブラウザ上で手軽にAR体験を提供できる「WebAR」が注目されています。スマートフォンのカメラをかざすだけで商品の3D表示やバーチャル試着ができるため、ECサイトの売上向上や店舗での顧客体験向上に役立つ手法です。

一方で「実際に導入するにはどれくらいの費用がかかるのか」という点は、情報が少なく迷われる方も多いのではないでしょうか。本記事では、WebARコンテンツの開発費用について、各社の公式発表をもとに作成方法別の相場を整理し、選び方のポイントを解説します。

WebARとは?

WebARは、専用アプリをインストールせずにスマートフォンのブラウザ上でAR(拡張現実)を体験できる技術です。ユーザーはカメラをQRコードや対象物に向けるだけで、3Dモデルや動画、ゲームなどのコンテンツを画面上に重ねて表示できます。

アプリストアからのダウンロードが不要なため、ユーザーの離脱率が低く、SNSシェアで拡散しやすいという特徴があります。ECサイトでの商品詳細ページに組み込めば、購入前に実際のサイズ感やデザインを確認できるため、返品率の低下も期待できます。

開発費用の相場は大きく3つの方法で異なる

WebARコンテンツの開発方法は、大きく分けて以下の3種類があります。それぞれ開発難易度や必要なスキルが異なるため、費用帯も大きく変わります。

1. ノーコード型プラットフォームを利用する場合

ノーコード型プラットフォームは、専門知識がなくてもWebARコンテンツを作成できるサービスです。テンプレートに画像や3Dモデルをアップロードするだけで、簡単なAR体験を公開できます。

代表的なサービスである「Blippbuilder(Blipparが提供)」は、無料プランに加えて、クリエイティブ利用の有償プランが月額約7.99ポンド(約1,500円)から提供されています。プロプランは公開プロジェクト最大5件まで、企業向けのプランは別途問い合わせが必要です。

日本語対応の「palanAR(STYLY運営)」は、無料プランで3つまでARを作成できます。明治薬科大学図書館の謎解きゲーム「Meiyaku GO!」での活用事例が公式ページで公開されており、教育用途でも活用されています。商用利用プランの料金は公式サイトで案内されています。

2. WebAR SDKを自社開発に組み込む場合

より自由度の高いWebAR体験を実現したい場合は、WebAR SDK(ソフトウェア開発キット)を利用して自社開発する方法があります。SDKを自社のWebサイトやアプリに組み込むため、ARの挙動やデザインを細かく制御できます。

Blipparが公開しているWebAR SDKの公式ドキュメントによると、無料トライアルは月100ビューまで、クリエイティブライセンスは月額100ポンド(月1,000ビュー)、コマーシャルライセンスは月額250ポンド(ビュー数無制限)と定額プランが用意されています。セルフホスティングにも対応しているため、外部にサーバーを借りずに自社環境で運用したい企業にも選択肢があります。

3. 制作会社へ外注する場合

専用のノウハウがなく、本格的なAR体験を短納期で制作したい場合は、制作会社への外注が現実的です。Blippar公式サイトでは、2026年時点の受注開発の費用相場として、以下の金額を明示しています。

  • シンプルな商品ビジュアライゼーション:約5,000ドル(約70万円)から
  • 複雑なカスタム体験:5万ドル超(約700万円)
  • エンタープライズ案件:5万~30万ドル以上(約700万~4,200万円)

また、比較としてネイティブARアプリの開発費は基本3万ドル以上と説明されており、WebARの方が低コストで始められるケースが多いといえます。

公的機関の調達事例から見る費用感

日本国内の公的機関でも、ARコンテンツの制作委託が行われています。栃木県立博物館が公開した「ARコンテンツ作成業務委託仕様書」では、委託料上限が3,500,000円(税込)と設定されていました。これは博物館展示向けのARコンテンツ制作であり、クオリティや納期によって変動しますが、国や自治体が予算化する際の参考例と言えます。

開発方法の選び方のポイント

費用だけで判断せず、次の観点で開発方法を選ぶことが重要です。

  • 予算と目的の明確化:まずは「何を伝えたいのか」「どの程度の期間・予算がかけられるのか」を整理しましょう。テスト的な導入ならノーコード型、本格的なブランド体験の訴求なら外注が適しています。
  • 運用と更新頻度:イベント限定で使い捨てるのか、商品ラインナップに合わせて頻繁に更新するのか。頻繁に更新するならノーコード型やSDKでの内製化が、更新頻度が低いなら外注がコスト効率的です。
  • 社内スキル:自社にWeb開発や3Dモデリングのスキルがある場合はSDK、ない場合はノーコード型や外注を検討しましょう。

まとめ

WebARコンテンツの開発費用は、手軽なノーコード型なら月額数百円から、本格的な外注なら数百万円単位まで、選択肢が多岐にわたります。まずは自社の目的と予算に合った方法を選び、無料トライアルなどでテストしてみることをおすすめします。

いずれの方法であっても、公式に公開されている料金体系を確認し、プロジェクトの要件に合った適切な制作パートナーを選ぶことが成功の鍵です。

株式会社キャスタルのご案内

WebARをはじめとするXR・3D技術は、ビジネスの現場で活用するには、目的に合わせた企画設計と技術選定が重要です。株式会社キャスタルは大阪市旭区・守口市を拠点とするシステム開発会社として、WebARコンテンツの開発だけでなく、自社サービスへの組み込みや内製化支援も行っています。開発費用の相場感や技術的な相談は、サービス一覧や料金をご確認のうえ、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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