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Xiaomi、ロボット基盤モデル「XR-1」をオープンソース化 ― 10万時間の実世界データで学ぶAIの実力

投稿日 2026年8月11日

2026年8月5日、中国のXiaomi(小米)は実体ロボット向け基盤モデル「Xiaomi-Robotics-1(XR-1)」を正式にオープンソース化しました。10万時間超の実世界操作データで事前学習したこのモデルは、新たなタスクをわずか10時間の実演データで習得できるといいます。本記事では、XR-1の概要からライセンス、日本企業が注目すべきポイントまでを解説します。

ロボットの「脳」にあたる基盤モデルを世界に公開

Xiaomiは2026年8月5日、実体ロボット(具身知能)向け基盤モデル「Xiaomi-Robotics-1(XR-1)」のオープンソース化を発表しました。モデル自体は7月16日に発表され、コードとチェックポイントは8月3日に公開されています。

XR-1はVision-Language-Action(VLA)モデルで、カメラ映像と言語指示からロボットの動作を生成します。事前学習には10万時間超のUMIトラジェクトリ(1,700超シナリオ)を使用し、家庭・商業・工業・屋外など幅広い環境で収集されたデータが使われています。さらに、自社ロボット実機による7,200時間超を含む1万時間超のクロスエンボディデータで後学習を行っているのが特徴です。

学習データが示す「実世界で使える」理由

XR-1の最大の特長は、実世界データを大量に活用しながらも、新タスクへの適応が非常に速い点です。公式発表によると、タスクあたり平均10時間未満の実演データで新タスクを習得でき、成功率は75%を記録します。これは先行モデル「π0.5」の40%を約2倍上回る数値です。実演データを40時間に増やすと成功率は85%まで向上します。

また、XR-1はRoboCasa、RoboCasa365、VLABench、RoboDojoという4つのシミュレーションベンチマークで最先端(SOTA)を達成しています。アーキテクチャは事前学習済みのVision-Language Model(Qwen3-VL)とDiffusion-Transformer(DiT)をMixture-of-Transformersで結合したもので、視覚と言語の理解と動作生成を効率的に統合しています。

ライセンスと開発の自由度

XR-1はApache License 2.0で提供され、商用利用を含む自由な改変・再配布が可能です。オープンソース化された内容は、後学習からモデルデプロイまでの完全なフローで、後学習・推論・ベンチマーク評価用のコードとチェックポイントがGitHubとHugging Faceで公開されています。技術レポートはarXiv:2607.15330で読むことができます。

日本企業が注目すべきポイント

XR-1の登場は、ロボット開発のハードルを大きく下げる可能性があります。これまでロボットの動作生成はタスクごとに専門的なプログラムが必要でしたが、XR-1をベースにすれば、少量の実演データから新しい動作を学習させられます。製造業のピッキング作業や、飲食店の配膳ロボットなど、導入を検討する企業は多いでしょう。

一方で注意すべき点もあります。実世界データに基づくモデルとはいえ、導入する環境によって性能は変わるため、自社のロボット実機での検証は欠かせません。また、モデルのライセンスは商用利用可能ですが、派生モデルの特許や輸出規制などの法的確認は必要です。

まとめ

XiaomiのXR-1は、実世界データで事前学習したロボット基盤モデルをオープンソース化した点で画期的です。新しいタスクを短時間で学習できる能力とApache 2.0ライセンスの自由度は、ロボット開発を加速させるでしょう。シミュレーションでのベンチマーク結果も良好で、実用化への期待が高まります。興味がある方は、Xiaomiの公式ロボティクスページやGitHubで詳細を確認してみてください。

こんなデジタル活用もできます

  • ロボット導入前の環境シミュレーション:XR-1のベンチマークテストを活用し、導入前に作業効率を検証
  • AIによる作業指示の自動生成:言語モデルと連携し、現場のマニュアルを音声指示化
  • 遠隔監視・操作システム:ロボットの動作データをクラウドで収集し、改善サイクルを構築

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